日本ユニテック株式会社はドイツのLIPP社のパートナーとして同社が独自に開発したスパイラルタンクを基にしたバイオガスプラントの日本における普及に努めて参りました。 LIPPバイオガスプラントは30年も前から現在に至るまでドイツを始めヨーロッパ各国、中国などで700基以上の実績を積み重ねており、その長い開発の経験から確固たる技術とノウハウを培ってきました。

LIPPガスホルダー

LIPPバイオガス発酵槽

バイオガスプラントの循環

−「バイオガス」その歴史と現状−

バイオガスとは、一般にはあまりなじみの無い用語であるが、その歴史は古い。最も古い事例は、紀元前10世紀にアッシリアの遺跡から風呂の水を温めるためバイオガスが使われていた跡が見つかったそうである。その後、紀元後のペルシャの遺跡からも見つかっており、日本でもよく知られているマルコ・ポーロの東方見聞録にも、中国で蓋に覆われた汚水タンクからのガスを燃やしているのを見た、ということが書かれているそうである。現在でも中国の南部や東南アジア、インドなどの農家では、日常の煮炊き用に使われており、その基数は何百万という数になるという。そのような古代からの古い技術が、石油高騰、そして温室効果ガスの削減を迫られている今、多方面から注目されている。

バイオガスは、平たく言えば「おなら」である。牛は繊維質の多い植物を食料としているため、四つの胃から反芻して消化している事は良く知られているが、消化を助けるため胃や腸に大量のバクテリアを培養していて、そのバクテリアの分解により、食物を流動化し、体内に取り込んでいる。この嫌気性バクテリアにメタンバクテリアが多く含まれている。そのため牛のゲップには、濃度の高いメタンガスが含まれており、メタンガスの温室効果は、CO2の21倍もあることから、オーストラリアやニュージーランドなどの人口の何倍もの牛が生息する国では、無視できない量のメタンガスが牛や羊から大気に放出されているため、ゲップやおならが出ない飼料の開発とか、ゲップを集める風船を牛の角に取り付ける案とか、笑い話のようなことが本気で検討されているそうである。そのバイオガス発生の仕組みを、工業化したものが、バイオガスプラントである。動物の体温と同じ35~40度くらいに保ったタンクの中に、家畜の糞尿や下水汚泥、食料品の残りなどを入れ攪拌すると2〜3日でガスが発生し始める。これがバイオガスである。

このバイオガスの成分は、メタンガスが約60−70%と二酸化炭素30−40%が含まれているため、天然ガスの6~7割のカロリーがあり、ボイラーやガス発電機の燃料として利用することができる。また、別のプロセスが必要だが、二酸化炭素を取り除くと天然ガスとほぼ同じ成分になるため、都市ガスラインに加えたり、天然ガス自動車の燃料として利用することもできる。スウェーデンでは、家庭の調理用ガス、バスやタクシー、鉄道にまでバイオガスが使われている。バイオガスの原料は、通常は家畜糞尿、食品残渣、生ごみ、下水汚泥などであるが、ヨーロッパでは、ガス量を増やすため、家畜糞尿とともにエネルギー作物、コーンサイレージ、麦、ビート(甜菜糖)などを入れているケースが多い。日本でも2011年3月の東日本大震災とそれに続く福島の原発事後以降FITが施行されバイオガスプラントの普及が全国的に始まっている。

「バイオガス入門」
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